住民税

調整控除とは

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調整控除は理解しておいた方がいい?

住民税を計算するとき、いつも2,500円を引く、調整控除って何ですか?
本当に知りたい?
めんどくさいよ?
君みたいな独身者は「所得割から2,500円を引く」と
単純に覚えておけばいいさ
え?
なんで、いきなり、そこだけ説明が雑なんですか?
引くということは、住民税が安くなるということじゃないですか!
ちゃんと、教えてくださいよ(怒)
でも、調整控除っていうのは、理解するのが難しい割りには、
ほとんどの人が2,500円になるという邪悪なものだよ
なーんだ、じゃあ、別にいいかな・・・
でもね、君みたいに年収が300万円くらいで、結婚したりしてる人は、
たまに5,000円とかに、なったりするんだよねぇ・・・
え!
5,000円も住民税が少なくなるなんて!
やっぱり、ちゃんと教えてください!
そこまで言うんなら教えよう

調整控除っていうのは、
「平成19年に国から地方へ税源が移譲したことに伴い生じる住民税と所得税の人的控除の差額に起因する負担増を調整するための控除」
ってことなんだ。

・・・(汗)
な?
だから言ったろ・・・
調整控除は邪悪だって

でもね、調整控除の成り立ちはともかく、
「自分の調整控除額はいくらになるか」
は、絶対に知っておいた方がいい。

ふるさと納税の計算のためには知っておいたほうがいい

え!
なぜですか?
ふるさと納税の上限計算をする時や
「住民税決定通知書」が来た時に、
自分のふるさと納税が2,000円の自己負担で済んだかどうかの確認に必要だからだよ。
計算が合わないという人は、たいていこの調整控除を無視しているのが理由だね。
あー・・・
じゃあ、やっぱり教えて下さい。

調整控除とは

調整控除は、平成19年に「国の所得税を減らして、地方の住民税を上げる」という税金のルール変更に伴ってできた制度です。
これを税源移譲と言い、各自治体は自分たちで税金の使い道を決めやすくなりました。

しかし、単純に「所得税を下げた分、住民税を上げる」だけでは困ったことが起きます。

たとえば、所得税と住民税の基礎控除をみると、

のように差があり、住民税の方が控除額が小さくなっています。

基礎控除以外にも、人に係る所得控除(人的控除)は、控除額に差があり、必ず住民税の控除額の方が小さくなっています。

このため課税所得は住民税の方が大きくなり、単純に同じ税率を掛けると
、「所得税が減った以上に、住民税が増える」ことになり、国民が払う税金のトータル額が増えてしまうことになります。

そこで、住民税が増えてしまう分を、調整控除という方法で調整することで、トータル額が税源移譲前と変わらないよにしたのです。

ここまでの成り立ちの理由はともかく、以下の計算方法だけは覚えて、自分の調整控除の正確な額を計算できるようにしておいてください。

調整控除の計算方法

まずは、所得控除に使った「人的控除の合計額」を出します。
たとえば、人的控除が基礎控除だけの人は、5万円になります。
基礎控除と配偶者控除を使った人は、5万円+5万円=10万円になります。


次に、課税所得の大きさが、200万円以下か、200万円超か、によって計算方法が分かれるので、
住民税の課税所得を確認します。


200万円以下の場合は、
(1)人的控除の差の合計額
(2)課税所得
を比較して、小さい方の額に5%を掛けたものが、調整控除の額になります。

ほとんどの人は、(1)の人的控除の合計額の方が小さくなるので、
基礎控除だけの人は2,500円が調整控除の額となります。


200万円超の場合は、この式に「人的控除の差の合計額」と「課税所得」を当てはめて、調整控除の額を出します。
ただし、この式の結果が2,500円より少ない場合は、調整控除は2,500円になります。

ほとんどの人は、この式の結果はマイナスになるので、調整控除は2,500円になります。

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